エアコンは、つけっぱなしと入り切りのどちらが安い?
外出時間、室内外の温度、建物、機種によって変わり、一律には決められません。停止中に減る電力量と、再起動後に室温を戻すための上乗せ電力量を比べる必要があります。「起動の瞬間だけ電力が大きい」という説明だけでは、1日の料金差は分かりません。
この計算機では、条件を仮定して試算する方法と、測定した消費電力量を比べる方法を選べます。型番・畳数・温度だけから実際の消費を予測する計算機ではありません。料金差と、快適性・安全性の判断は分けてください。
「30分ならつけっぱなし」は、全家庭に当てはまる?
ダイキンの2016年の冷房実験では、日中の30分間隔の入り切りより、連続運転の消費電力量が小さい時間帯がありました。一方、外出を含む別の1日比較では、連続運転5.7kWh、外出時停止4.4kWhという結果でした。後者は2016年8月6日、最高気温36.9℃、冷房26℃、自動風量などの実験条件です。短い停止の結果を、長い外出や別の住宅にそのまま広げることはできません。ダイキン「夏のエアコンつけっぱなし検証」
掲載実験の円換算には当時の単価が使われています。このツールはその金額や消費電力量を初期値に流用せず、自分の入力単価で計算します。メーカー実験の図・写真も転載していません。
計算機には、どの数字を入れればよい?
比較する時間帯をそろえ、つけっぱなし案はその時間を連続運転、停止案は同じ時間帯内で外出時に停止すると考えます。1日を24時間で比較する場合は24、9時から21時までなら12時間です。選んだ時間帯の外で使う電力量は、比較に含めません。
| 入力 | 単位 | 確認すること |
|---|---|---|
| 電気料金単価 | 円/kWh | 使用電力量に応じた税込単価。調整額・賦課金等の扱い |
| 比較日数 | 日 | 同じ条件を繰り返す仮定の日数。1〜366日 |
| 1日に比べる時間 | 時間 | 両案で同じ時間帯。最大24時間 |
| 運転中の平均消費電力 | W | 安定運転の平均を仮定。冷房・暖房能力とは別 |
| 外出中の停止時間合計 | 時間/日 | 比較時間内の合計。外出しても運転を続ける案と比較 |
| 停止後の再起動回数 | 回/日 | 比較時間内で、停止から運転に戻す回数 |
| 停止中の平均待機電力 | W | 不明は空欄。リモコンOFFの待機も含む |
| 再起動による上乗せ分 | kWh/回 | 下記で説明する、安定運転との差分。不明は空欄 |
仕様書の「2.2kW」を、消費電力として入力してよい?
冷房・暖房の能力と、電気を消費する電力は別です。仕様書の項目名と単位を確認してください。定格消費電力も、毎時ずっと同じ消費になるという意味ではありません。外気温、室温、運転状態で変わるため、定格値だけで「つけっぱなし」の実績は出せません。
資源エネルギー庁は、部屋の広さ・建物・気候に合わせた機種選定、消費電力量やAPF等の確認を案内しています。機器の買換で省エネ節約
電気の単価は、請求総額をkWhで割ればよい?
基本料金などまで割り戻すと、使用量を増減させたときの費用と一致しないことがあります。料金表や明細の電力量に応じた単価、燃料費等の調整、再エネ賦課金を確認します。段階料金や時間帯別料金では一律単価の計算と実額がずれるため、このツールでは参考値です。資源エネルギー庁「月々の電気料金の内訳」
「再起動による上乗せ分」は、何を表す?
再起動してから室温が戻るまでの電力量のうち、同じ時間を平均消費電力で運転する場合より余分に使う分です。起動の瞬間の消費電力や、再起動後の電力量全体とは違います。停止案の式に通常運転分が既に含まれるため、全体を加えると二重計上になります。
仮の例として、通常の平均300Wに対し、再起動後15分間の平均が900Wなら、差分は(900−300)÷1,000×0.25=0.15kWhです。この数値は説明用で、実測や機種共通の値ではありません。
上乗せ分は停止時間、温度、建物等で変わります。この概算では、毎回の再起動で同じ上乗せ電力量がかかると仮定します。分からない場合は空欄にし、優劣を保留します。0を入れると「上乗せなし」という仮定になり、未確認とは別です。
料金と分岐点は、どの式で計算している?
平均消費電力P(W)、比較時間H(時間)、停止時間O(時間)、待機電力S(W)、1回の上乗せE(kWh)、再起動回数Nとして計算します。
- つけっぱなしの電力量=P×H÷1,000。
- 停止案の電力量=P×(H−O)÷1,000+S×O÷1,000+E×N。
- 1日の電気代=各電力量×入力した単価。
- 期間の電気代=1日の電気代×比較日数。
両案とも、比較時間の最初の起動、比較時間外の消費、基本料金を別途加算しません。比較時間の最初の起動は、両案で同じ条件と仮定します。実際の冷暖房の制御、室温変化、天候、暖房時の霜取り、除湿方式、時間帯別単価は再現しません。
モデル内の分岐点は、何分?
PがSより大きい場合、1回の停止時間の分岐点=E÷((P−S)÷1,000)×60分です。1回の上乗せ分を、停止中に減らせる電力量で割っています。合計停止時間÷再起動回数という平均と比較するモデルで、各外出に共通の推奨時間ではありません。
PがS以下、または必要な値が不明の場合は分岐点を表示しません。上乗せ0ならモデル上の分岐点も0ですが、実機の再起動負荷がゼロと確認されたわけではありません。測定値比較でも、停止時間の分岐点は推定しません。
計算例では、どのくらい差が出る?
平均300W、比較12時間、停止2時間、再起動1回、待機1W、上乗せ0.15kWh、31円/kWh、30日という仮の例なら、つけっぱなし3.600kWh/日、停止案3.152kWh/日。30日では3,348.00円と2,931.36円で、停止案が416.64円小さい計算です。モデル内の分岐点は約30.1分です。
「計算例を入れる」ボタンは、この仮の条件を入力します。実測・相場・メーカー推奨値ではありません。同じ条件が30日続く仮定も、実際の季節変動を表すものではありません。表示は円単位ではなく小数2桁までの概算で、実際の請求処理と異なります。
上乗せ分を変えると、結果も変わる?
感度比較では、入力した上乗せを0・0.5・1・1.5・2倍に変え、他の値を固定して停止案を再計算します。この幅は編集部が設けた例で、実測の誤差範囲や予測区間ではありません。上乗せが不明なら0の仮定だけを表示し、実際の優劣を示さないことを明記します。
自分の部屋では、どう確かめればよい?
エアコンのアプリ等に消費電力量の表示があれば、表示の対象・精度・単位をメーカー案内で確認します。「測定した消費電力量を比較する」では、同じ比較時間のkWhを両案について入力します。停止や再起動の消費を含む合計を使うため、上乗せを再加算しません。
違う日の電力量を比べるときは、何を記録する?
同じ機種・部屋・時間帯を使い、設定温度、外気温、湿度、日射、換気、在室人数、外出時間を記録します。別の日は天候や室温が同じとは限らないため、表示された差が運転方法だけの効果とは断定できません。必要な冷暖房を止める実験は行わず、生活上無理のない範囲で条件をそろえてください。
家全体の電力量には他の家電が含まれます。エアコン単体の値が確認できない場合は【要確認】とし、家全体の差をそのままエアコンの差として入力しないでください。
測るために一般のスマートプラグや延長コードを挟むことは勧めません。NITEは、エアコンを延長コード等を介さず専用コンセントに接続するよう案内しています。設置・電源や測定方法の変更は、説明書とメーカー・専門業者に確認してください。NITE「試運転前の3つのチェックポイント」
電気代の比較で、冷暖房を止めてよい?
この計算機は室温や熱中症リスク、在室者・ペットの安全を判定しません。人やペットが残る部屋の停止判断、就寝中の空調判断に、金額だけを使わないでください。温湿度や体調、必要な室内環境を優先します。
環境省は、電気代を理由に我慢せず、夜間・就寝中も含めてエアコンを適正に使うことを呼びかけています。環境省「エアコンの適正利用」
入り切り以外に、見直せることは?
フィルターの手入れ、室外機の周囲、日差しを遮るカーテン、空気の流れを説明書に沿って確認します。必要な換気は確保してください。資源エネルギー庁は、室外機周りに物を置かない、フィルターを清掃するなどの省エネ方法を紹介しています。空調の省エネガイド
電気契約を見直す場合も、同じ使用量で各費目と解約条件を確認します。料金単価の変更は両案の料金に関わりますが、単価を変えたこと自体が運転方法の検証になるわけではありません。固定費・光熱費見直しマニュアルで総額比較できます。賃貸備付けの機器の不調・交換は管理会社に相談してください。
出典・計算条件・更新履歴
2026年9月30日作成・資料確認。実際の平均消費電力、待機電力、再起動上乗せ、契約単価は各家庭で【要確認】。型番別の推測係数、畳数による自動補正、口コミを装った実験値は使用していません。
- ダイキン:夏のエアコンつけっぱなし検証 — 実験条件ごとの結果。普遍的な停止時間ではありません。
- 資源エネルギー庁:機器の買換で省エネ節約 — 部屋・機器性能の確認。
- 資源エネルギー庁:月々の電気料金の内訳 — 料金の費目。
- 資源エネルギー庁:空調の省エネ — 無理のない省エネ行動。
- NITE:エアコン試運転前の確認 — 専用コンセント等の安全確認。
- 環境省:エアコンの適正利用 — 室内の暑さ対策。
ツールはブラウザ内で完結。入力を外部へ送信しません。保存を選んだ場合だけLocalStorageに保持し、解除・削除できます。電気料金の自動取得、機器制御、通知、契約申込は行いません。
つけっぱなし比較でよくある質問
30分以内なら、つけっぱなしが必ず安い?
必ずとは言えません。メーカー実験は特定の機種・住宅・天候等の条件による結果です。このツールの分岐点も入力条件内の目安です。
畳数や設定温度を入れれば実際の電気代が出る?
出ません。機種・建物・天候等で消費が変わるため、このツールは平均消費電力等の仮定、または同条件で測った消費電力量を使います。
再起動の上乗せ分が分からない場合は?
空欄にしてください。停止時間がある場合は停止案を未計算とし、優劣を断定しません。0を入力すると上乗せなしの仮定になります。
再起動の電力量を全部加算してよい?
通常運転分が式に含まれるため、再起動後の合計を足すと二重計上になります。通常の平均で同じ時間を運転する場合との差分を入力します。
測定値比較でも分岐点が出る?
出ません。測定した同じ比較時間の消費電力量を料金に換算する方式で、何分停止すればよいかは推定しません。
この結果で就寝中のエアコンを止めてよい?
料金だけで停止を決めないでください。この計算機は室温や健康・在室者やペットの安全を判定しません。必要な冷暖房を優先してください。
請求書の総額と同じになる?
一致を保証しません。入力した単価でエアコンの電力量分を計算し、基本料金、他の機器、段階・時間帯料金、単価や天候の変化などは自動反映しません。
